鷺浦(出雲市)概要: 鷺浦は古くは出雲大社領7浦の一つに数えられた良港で、江戸時代には北前船の風除け港として発展しました。中世に入ると鷺浦鉱山が開山したとされ、大永年間(1521〜1527年)には博多の豪商神谷寿貞が銅の買い付けで鷺浦港を利用しています。
石見銀山が発見されると次第に鷺浦鉱山が廃れ、江戸時代末期に再び開業したものの昭和10年(1935)に閉山しています。鷺浦港も明治時代までは定期船の寄港地として重きを成しましたが、国鉄山陰本線の開業や道路網の整備により重要性が失われ、静かな漁村として現在に至っています。
鷺浦は一般的な漁村とは異なり細い路地ながら整然とした区画で計画され、間口が広く奥行きが短い敷地に切妻、平入、赤瓦葺(石州瓦)の屋敷が軒を連ね良好な町並み景観を見る事が出来ます。
鷺浦の見所としては塩問屋として財を成した塩飽屋住宅や、鷺浦の鎮守で出雲国風土記や延喜式神名帳に記載されてる伊奈西波岐神社、珍しい線刻仁王像が安置されている文殊院などがあります。
鷺浦:上空画像
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