清水寺(安来市)概要: 瑞光山清水寺は島根県安来市清水町に境内を構えている天台宗の寺院です。清水寺の創建は用明天皇2年(587)尊隆上人によって開かれてのが始まりと伝えられています。
その後、一時衰退しましたが大同元年(806)平城天皇の勅願により盛縁上人が再興、さらに承和14年(847)慈覚大師円仁により天台宗に改宗しました。中世に入ると寺運が隆盛し48坊を有する天台宗の霊場として鰐淵寺と肩を並べましたが戦国時代に入ると毛利氏と尼子氏の兵火により度々堂宇が焼失し次第に衰退します。
江戸時代に入ると松江藩主松平氏が庇護したことから再興し堂宇も順次再建されました。
現在の清水寺本堂(根本堂)は明徳4年(1393)に建立されたもので木造平屋建て、入母屋、こけら葺、桁行7間、梁間7間、外壁は真壁造り板張り、室町時代前期に建てられた寺院本堂建築の遺構として大変貴重な事から附たりとして棟札4枚と共に明治37年(1904)に国指定重要文化財に指定されています。
清水寺三重塔は安政6年(1859)に建てられたもので高さ33.3m、本瓦葺き、山陰地方唯一の三重塔として貴重なことから附として工作図板1面と共に昭和41年(1966)に島根県指定有形文化財に指定されています。
中国観音霊場第28番札所。出雲観音霊場第27番札所。出雲國神仏霊場第11番札所。山号:瑞光山。宗派:天台宗。本尊:十一面観世音菩薩。
清水寺の文化財
・ 清水寺本堂(根本堂)−明徳4年−国指定重要文化財
・ 木造阿弥陀如来両脇士坐像(3躯)−平安時代−国指定重要文化財
・ 木造阿弥陀如来坐像−平安時代−国指定重要文化財
・ 木造十一面観音立像−平安時代−国指定重要文化財
・ 清水寺三重塔−安政6年−島根県指定有形文化財
・ 茶室古門堂−島根県指定有形文化財
・ 厳松軒茶室−島根県指定有形文化財
・ 鰐口−嘉吉3年−島根県指定有形文化財
・ 鰐口−文禄4年−島根県指定有形文化財
・ 銅鐘−応永28年−島根県指定有形文化財
・ 木造十一面観音立像−平安時代−島根県指定有形文化財
・ 木造四天王立像(4躯) −鎌倉時代−島根県指定有形文化財
・ 石造線刻大日如来坐像−正嘉元年−島根県指定有形文化財
・ 金銅十一面観音像懸仏ー応永20年−島根県指定有形文化財
清水寺:上空画像
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