巌倉寺(安来市)概要: 睡虎山巌倉寺は島根県安来市広瀬町富田に境内を構えている高野山真言宗の寺院です。巌倉寺の創建は神亀3年(726)、行基菩薩によって開かれたのが始まりと伝えられています。当初は山佐にありましたが出雲、隠岐の守護となった佐々木義清が現在地である月山富田城の一角に移し祈願所としました。守護の祈願所として庇護されたことで寺運が隆盛し最盛期には末寺15ヶ寺を擁する大寺となりましたが、度重なる兵火の為衰退しました。
巌倉寺の寺宝は多く本尊である聖観音立像(平安時代初期製作、出雲様式、像高179cm、檜材、一木造)と脇侍の帝釈天立像(平安時代初期製作、出雲様式、像高154.7cm、檜材、一木造)が国指定重要文化財に指定されている他、文禄元年(1592)に鋳造された鉄燈籠が安来市指定文化財に指定されています。
又、巌倉寺境内には松江藩初代藩主堀尾吉晴の墓碑(五輪塔)と尼子氏旧臣の山中鹿之助の供養塔が建立されています。巌倉寺総門は切妻、桟瓦葺き、三間三戸、八脚単層門、木部朱塗り、中央には「睡虎山」の山号額が掲げられています。山門は切妻、桟瓦葺き、三間一戸、八脚単層門、左右には仁王像が安置されています。
巌倉寺本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行4間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り、四方浜縁、高欄付き、内部の内陣には本尊となる聖観世音菩薩像が安置されています。中国霊場第18番札所(観音寺:中国霊場第19番札所)。山号:睡虎山。宗派:高野山真言宗。本尊:聖観世音菩薩。
巌倉寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-安来市教育委員会
・ 現地案内板
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