観世音寺(大田市大森町)概要: 観世音寺の創建は寛政12年(1800)の大森大火により記録が焼失し不詳ですが、大森代官所の代官が石見銀山の隆盛を祈願する祈願所でした。毎年正月には「天下泰平銀山繁昌」を祈願するのが通例になっていて、代官所から庇護されていたと思われます。
現在の堂宇(本堂・山門)は万延元年(1860)に再建されたもので、山門は切妻、桟瓦葺、八脚、単層門で、両脇には昭和55年(1980)に製作された仁王像が安置されています。本堂は入母屋、桟瓦葺、桁行3間、正面に向拝、屋根の棟には鯱が掲げられています。
宝暦年間(1751〜1763年)、当時の住職、月海浄印は羅漢寺を開山し石見銀山で亡くなった人々の供養の為五百羅漢を造営しています。
山号の石城山は、境内が岩盤で出来た丘の上にあるからとも云われ、境内からは大森地区の町並みが一望出来ます。又、境内入口に安置されている石版は一畑薬師(島根県出雲市)の分霊を勧請したもので石見銀山で眼病を患った人達が平癒を祈願したと伝えられています。
観世音寺:上空画像
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