光明寺(雲南市)概要: 大嶽山光明寺は島根県雲南市加茂町大竹に境内を構えている曹洞宗の寺院です。光明寺の創建は大同2年(807)、平城天皇の勅願により桂上人によって開かれたのが始まりと伝えられています。
往来は山岳信仰の拠点として寺運も隆盛したそうですが、度重なる火災などで記録が焼失し詳細は不詳、江戸時代には松江藩主の祈願所として庇護され、2代藩主松平綱隆が眼病平癒で祈願すると見事念願成就したことで桜と紅葉を手植えしたと伝えられています。
光明寺梵鐘は新羅時代(9世紀)に鋳造されたと推定されるもので康暦元年(1379)に浄阿によって増輝寺(鳥取県西伯郡)に運ばれ、応永15年(1408)に報恩寺の所有となり明応元年(1492)に光明寺に移されています。
光明寺の鐘楼は日本に存在する47個の朝鮮鐘の1つとして大変貴重な存在で「耆州富田下郷増輝禅院公用康暦元麦秋ノ後銘竝ニ報徳禅寺公用應永十五霜月及雲州大竹山光明禅寺洪鐘明應元年十一月吉日」の銘がある事でその経緯が明確な事から昭和14年(1939)に国指定重要文化財に指定されています。
光明寺本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行5間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上、内陣には本尊となる華厳釈迦牟尼仏像が安置されています。光明寺観音堂は木造平屋建て、重層入母屋造、桟瓦葺き、平入、桁行三間、外壁は真壁造り板張り、左右に花頭窓付、正面に「光明寺」の寺号額、内陣には札所本尊となる十一面観世音菩薩像が安置されています。
光明寺仁王門は入母屋、桟瓦葺き、三間一戸、八脚単層門、桁行3間、梁間2間、外壁は真壁造り板張り、中央には「大嶽山」の山号額が掲げられ、左右には仁王像が安置されています。出雲霊場七番札所(札所本尊:十一面観世音菩薩・御詠歌:幾世経ん 大嶽山の 観世音 神代も今も 誓い変わらず)。山号:大嶽山。宗派:曹洞宗。本尊:華厳釈迦牟尼仏。
光明寺:上空画像
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