峯寺(雲南市)概要: 中嶺山峯寺は島根県雲南市三刀屋町給下に境内を構えている真言宗御室派の寺院です。峯寺の創建は斉明天皇4年(658)、役小角が開いたのが始まりと伝えられています。境内のある峯山は古くから神々が降臨した山として信仰の対象となり天平5年(733)に編纂された「出雲国風土記」では「伊我山」と記されました。その後、真言宗の開祖として知られる弘法大師空海が密教道場として整備すると寺運も隆盛し、最盛期には多くの修験僧を総括する大寺として坊僧42坊を擁しました。
中世に入ると歴代領主である尼子氏や毛利氏から庇護されるますが戦国時代に入ると度重なる兵火により境内が荒廃し一時衰退します。永禄年間(1558〜1569年)に快遍が再興し江戸時代には松江藩主である松平氏の祈願所として庇護されます。庭園は7代藩主松平不昧が作庭したと伝わる枯山水庭園で江戸時代後期の名園とされます。
峯寺本堂は木造平屋建て、重層入母屋造、桟瓦葺、平入、桁行6間、正面1間唐破風向拝(檜皮葺き)、外壁は真壁造白漆喰仕上、内陣には本尊となる大日如来が祭られています。峯寺観音堂は木造平屋建て、寄棟、桟瓦葺き、平入、桁行3間、正面1間唐破風向拝(檜皮葺き)、外壁は真壁造板張り、内陣には本尊となる聖観世音菩薩が祭られています。出雲観音霊場第9番札所(札所本尊:聖観世音菩薩。御詠歌:はるばると 峯まで参る 老が身の 行末頼む 南無観世音)。出雲国神仏霊場第17番。山号:中嶺山。宗派:真言宗御室派。本尊:大日如来。
峯寺の文化財
・ 聖観音画像−平安時代初期−国指定重要文化財
・ 真言八相画像−室町時代−島根県指定文化財
・ 不動明王二童子画像−鎌倉時代−島根県指定文化財
・ 十二天画像−室町時代−島根県指定文化財
・ 三刀屋真景富嶽図−江戸時代−雲南市指定文化財
峯寺:上空画像
【 参考:サイト 】
・ 公式ホームページ
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板
|
|