三渡八幡宮(津和野町)概要: 三渡八幡宮は島根県鹿足郡津和野町池村に鎮座している神社です。三渡八幡宮の創建は治歴元年(1065)、題門太夫(社家水津家の祖とされる。)が鶴ケ岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)の分霊を勧請したのが始まりと伝えられています。
歴代領主から崇敬され社運も隆盛し、特に中世は津和野城(三本松城)主である吉見家が領内第一の神社総氏神として庇護しました。永享元年(1429)、当時城主吉見弘信は社殿を造営し、社領50石を寄進しています。明治時代初頭に発令された神仏分離令を経て郷社に列しています。祭神:応神天皇、神功皇后、玉依姫命。
現在の三渡八幡宮本殿は寛保3年(1743)に再建されたもので三間社流造、桧皮葺、三方浜縁、高欄、脇障子付、外壁は真壁造り板張り木部朱塗り、建物の随所に精巧な彫刻が施され極彩色で彩られています。棟梁は大坂の宮大工鳥井九朗兵衛義賢で、大坂で用材を仕入れ加工し現在地で組み立てるといった工法を試みています。
三渡八幡宮本殿は江戸時代中期に建てられた神社本殿建築の遺構として貴重なことから附けたりとして「棟梁之記」と共に平成7年(1995)に島根県指定有形文化財に指定されています。拝殿は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行4間、正面1間向拝付、外壁は真壁造り板張り。
又、三渡八幡宮境内は神域だった為、古くから人の手が入らなかった事から様々な植物の植生が残り貴重な事から「三渡八幡宮の社叢」として昭和50年(1975)に津和野町指定天然記念物に指定されています。
三渡八幡宮:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-日原町町教育委員会
・ 現地案内板-津和野町教育委員会
|
|