城安寺(安来市)概要: 雲龍山城安寺は島根県安来市広瀬町富田に境内を構えている臨済宗南禅寺派の寺院です。城安寺の創建は鎌倉時代末期の正安年間(1312〜1316年)、古愚和尚が開いたのが始まりと伝えられています。
室町時代には幕府の公帖により住職が定められる格式があり、戦国時代には毛利元就も深く帰依しました。慶長5年(1600)月山富田城の城主となった堀尾吉晴は春龍和尚を招いて城安寺を再興し、堀尾家の菩提寺としました。
慶長16年(1611)、3代吉晴が松江城に移ると城安寺も松江に随行しますが寛永10年(1633)、吉晴が死去すると跡継ぎが無く堀江家は断絶となります。
寛文6年(1666)、松平近栄が本藩である松江藩から3万石を分知され広瀬藩を立藩すると城安寺を菩提寺と定め、元覚和尚を招いて再興し現在地に移ります。以来、歴代広瀬藩主菩提寺として庇護され、9代藩主松平直諒は山門を寄進しています。
城安寺は寺宝が多く本尊の聖観世音菩薩の両脇仏である広目天立像と多聞天立像は鎌倉時代に制作されたもので寄木造、檜材、極彩色、大変貴重な事から国指定重要文化財に指定されています。
城安寺山門は江戸時代後期に造営されたもので、入母屋、銅板葺き、三間一戸、八脚楼門、上層部外壁は真壁造り板張り、左右に花頭窓付、四方高欄付き、中央に掲げられている扁額は松平直諒筆とされます。山号:雲龍山。宗派:臨済宗南禅寺派。本尊:聖観世音菩薩。
城安寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-安来市教育委員会
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