伊奈西波岐神社(出雲市)概要: 伊奈西波岐神社は島根県出雲市大社町鷺浦に鎮座している神社です。伊奈西波岐神社の創建は不詳ですが祭神である稻背脛命は、天穂日命(出雲国造の祖神)の御子で大国主神に国譲りの神勅を伝えにきた際、事代主神(大国主神の御子)が美保関に猟漁(釣り)に出かけられていたので呼び戻した神とされています。
この行為は戦闘行為なしに国譲りが行われた一端で功績が大きかった事から稻背脛命は大国主神の祭祀に加えられました(伊奈西波岐神社が出雲大社の摂社になった。)。その為、天平5年(733)に編纂された出雲国風土記では出雲大社と同義である「同社」として伊奈西波岐神社が記載されています。
延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳では同社大穴持伊那西波伎神社として記載されています。朝廷にも知られた存在で桃園天皇の御代(1747〜1762年)には林丘寺宮二親王が疱瘡平癒の祈願を行い菊御紋付提燈二張を寄進しています。
江戸時代までは神仏習合し鷺大明神(鷺社)と称していましたが明治時代以降、社号を「伊奈西波岐神社」に改め県社に列しています。
現在の伊奈西波岐神社本殿は明治14年(1981)に造営されたもので大社造、銅板葺、外壁は素木板張。拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺、平入、桁行4間、外壁は素木板張。神門(神社山門)は切妻、銅板葺、三間一戸、八脚単層門、外壁は真壁造り板張り。祭神:稲背脛命。合祀神:八千矛神、稲羽白兎神、稲羽八上比売命。
大穴持伊那西波岐神社(出雲大社摂社):上空画像
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