真名井神社(松江市)概要: 真名井神社は島根県松江市山代町に鎮座している神社です。真名井神社の創建は不詳ですが天平5年(733)に編纂された出雲国風土記には「眞名井社」、延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳には式内社真名井神社と記載されている古社です。
背後の茶臼山は出雲国風土記に記されている4つ神名樋山(神の住まう場所としての神域)の1つされ古くから信仰の対象になっていていました。
又、境内近くにある真名井の滝に鎮座する真名井荒神が出雲風土記で記される眞名井社で、真名井神社の元々は同じく風土記で記されている「末那為社」とも云われています(現在境内社として末那為神社が鎮座しています)。中世以降は「伊弉奈枳社」、「伊弉諾社」などと称していましたが明治時代に入り旧社号に改称し村社に列しました。
意宇郡の格式ある6つの神社を意宇六社(熊野大社・真名井神社・揖夜神社・六所神社・八重垣神社・神魂神社)と称し真名井神社もその一角を占め、明治時代以前から意宇六社を参拝する「六社まいり」行事が行われています。
現在の真名井神社本殿は寛文元年(1661)に発生した火災で焼失後の、寛文2年(1662)に出雲松江藩4代目藩主松平直政が再建した建物で、形式は大社造り、切妻、妻入、桧皮葺、外壁は真壁造り板張り、江戸時代初期に建てられた大社造りの遺構として貴重なことから昭和49年(1974)に島根県指定文化財に指定されています。
真名井神社中門は切妻、檜皮葺き、一間一戸、腕木門。真名井神社拝殿は昭和9年(1934)に造営されたもので、木造平屋建て、切妻、銅板葺き、平入、桁行3間、梁間3間、外壁は柱のみの吹き放し。祭神:伊弉諾神、天津彦根命。
真名井神社:上空画像
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