浄音寺(松江市)概要: 松鐘山浄音寺は島根県松江市大庭町に境内を構えている高野山真言宗の寺院です。浄音寺の創建は平安時代末期に開かれたのが始まりと伝えられています。
当初は宝巌寺と称していましたがその後衰退し、神魂神社の神宮寺として覚真阿闇梨が再興しています。天正年間(1573〜1592年)に現在の寺号である浄音寺に改称し神魂神社から寺領50石が与えられました。
慶長年間(1596〜1615年)、堀尾氏が松江藩に入封すると浄音寺は廃寺とされましたが真言宗の寺院として再興され、さらに明治時代初頭に発令された神仏分離令と廃仏毀釈運動により明治6年(1873)に再び廃寺となりましたが住民達により観音堂として守られ、大正11年(1922)に再び浄音寺を再興しています。
浄音寺本尊の十一面観音像は元々神魂神社の本尊(本地仏)だったもので鎌倉時代に制作(銘に文永〇〇とあり1260年代である事が明確)、像高1.3m、檜材、寄木造、仏師院豪、保存状態が良く意匠的にも優れ大変貴重な事から明治36年(1903)に国指定重要文化財に指定されています。
現在でも神魂神社とは関係が深く、神魂神社の例祭に合わせ「御餅つぁん」と呼ばれる行事が行われています。
出雲三十三番観音霊場第二十四番(札所本尊:十一面観世音菩薩・御詠歌:まつかぜに いざなみたつは きよきおと にごらぬみよに なるぞうれしき)。山号:松鐘山。宗派:高野山真言宗。本尊:十一面観世音菩薩。
浄音寺:上空画像
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