佐毘売山神社(大田市)概要: 佐毘売山神社は 島根県大田市大森町銀山に鎮座している神社です。佐毘売山神社の創建は不詳ですが当初は姫山神社と称し金山姫、埴山姫、木花咲耶姫が祀られていたと伝えられています。
永享6年(1434)、室町幕府6代将軍足利義教の命で、当時の周防国守護の大内氏が石見国美濃郡益田村(島根県益田市:比礼振山標高359mの山頂)に鎮座する佐毘売山神社の分霊(金山彦命と大山祇命)を勧請し五社大権現と呼ばれました(一般的には石見銀山は大永6年:1526年、神谷寿貞によって開発された事が事実上始まりとされる為、本格的な祭祀はこれ以降と思われます)。
その後は石見銀山の所有者である大内氏、尼子氏、毛利氏から崇敬庇護され、江戸時代には歴代石見銀山奉行、大森代官の祈願所となり毎年1月10日には石見銀山の繁栄と安全を祈願しました。特に初代奉行大久保石見守が篤く崇敬し社領50石を安堵しています。
佐毘売山神社社殿は文政元年(1818)の火災で焼失後の文政2年(1819)に再建されたもので、特に拝殿は木造平屋建て、重層入母屋屋根、桟瓦葺、妻入、桁行4間、外壁は真壁造り板張り、三方浜縁、高欄付の独特なもので天領特有なものとされています。
本殿は切妻、妻入、銅板葺、間口2間、奥行3間、外壁は真壁造り板張り、三方浜縁、高欄付、大社造。南宮大社(岐阜県垂井町)の祭神である金山彦命(山神)は精錬の神とされる事から特に鉱山や精錬所、製鉄所関係者から信仰され「山神社」や「山神さん」とも呼ばれました。
山神社としては全国的に見ても最大級の規模とされ佐毘売山神社境内一帯は昭和44年(1969)には国指定史跡に指定されています。
佐毘売山神社:上空画像
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