阿部家住宅(大田市大森町)概要: 慶長6年(1601)、阿部家の祖とされる阿部清兵衛は甲斐国(現在の山梨県)の出身でしたが石見銀山奉行大久保長安に召抱えられ銀山附地役人となりました。
子孫も代々武士として銀山に関わり、特に7代阿部光格は文武に優れ勝源寺が所有する「家康並びに十六将像」は文政6年(1823)、光格によって描かれたものとされ昭和52年(1977)に大田市指定文化財に指定されています。
現在の主屋は寛政元年(1789)頃に建てられたもので、木造平屋建、切妻、桟瓦葺、平入、内部には式台付の玄関や上座敷、欄間の長槍など武家の格式が見られます(近年まで格式の高い家に認められていた長屋門もありましたが昭和25年:1950年に解体されました。)。
阿部家住宅は石見銀山大森地区で現存する武家屋敷の中では最大級で、江戸時中期の武士の文化を現在に伝える貴重なものとされ、「石見銀山代官所地役人遺宅」として昭和50年(1975)に島根県指定史跡に指定されています。
石見銀山 代官所地役人遺宅阿部家:上空画像
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