内藤家庄屋屋敷(大田市)概要: 内藤家庄屋屋敷は島根県大田市温泉津町温泉津ロに屋敷を構えている古民家です。内藤家は毛利水軍の御三家の一家で、当初は安芸国(現在の広島県西部)を本拠としていましたが元亀元年(1570)に毛利元就の命でこの地に配されました。
温泉津港は石見銀山で産出される銀の積出港の1つで、軍事的にも重要拠点だった為、鵜丸城を築かせ内藤家にこの地を守らせました。慶長5年(1600)の関が原の戦いで毛利家は西軍に組みした為大きく領土を削られ周防国・長門国の2国となりましたが、内藤家は随行せずこの地に土着しました。
江戸時代に入ると内藤家は廻船問屋や酒造業を手懸ける豪商として大きな影響力を保ち庄屋や年寄などの要職を歴任しています。現在の建物は延享4年(1747)の温泉津大火直後に再建された古建築で貴重なものとされます。
主屋は木造中2階建、切妻、桟瓦葺、平入、塗籠造、外壁は腰壁が板張、上部が白漆喰仕上げ、中2階正面は虫子窓、1階は格子戸が付いています。敷地正面には表門、庭園、背後にはなまこ壁の土蔵群があり往時の繁栄が窺えます。
内藤家庄屋屋敷:上空画像
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