元湯(大田市)概要: 温泉津温泉は承平年間(931〜938年)には既に京都でも知られた存在でしたがその後廃れてしまいました。元湯の開湯は室町時代の観応から文和(1350〜1355年)の頃、伊藤重佐と名乗る修行僧がこの地を訪れた際、改めて洞穴を開き温泉場を開発したのが始まりと伝えられています。
盤上には薬師堂を建立し、広く民衆にも開放した為、多くの人達が湯治に訪れるようになり、永正年間(1504〜1520年)には伊藤家は温泉屋本坊職や新坊職と呼ばれるようになりました。
戦国時代に入ると当時の領主毛利元就により伊藤家を湯主と認められ、毛利輝元の代には伊藤信重が湯税を納めるようになっています。江戸時代に入ると広く全国から知られるようになり、北は東北、南は九州から湯治に訪れ、「一郷、温泉を頼みて生活を為す、斯く民、天公の恵みを知らず」と言われました。
効能は座骨神経痛・神経炎・尿酸素質・慢性皮膚病・創傷・痛風・慢性関節リウマチ・慢性筋肉リウマチなど、泉質は含土類食塩泉。
元湯:上空画像
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